About Slack Key Guitar

Slack Key Guitar の誕生

1870年、ハワイ全島統一の第一歩、ハワイ島を統一したカメハメハは、
首領となったお祝いとして、貿易相手であるイギリス人から牛を贈られました。
その牛がカメハメハ3世の頃には手に負えない程増えてしまい、
メキシコからカウボーイ達を呼んで野性化した牛を捕獲してもらう事にしました。

ハワイ人達はスペイン語を話すカウボーイ達を、『エスパニョール』
ハワイ語で『パニオロ』と呼んで、牛の扱い、投げ縄の技を教わりました。
仕事が終わるとパニオロ達は焚き火を囲んで、
母国から持ち込んだギターとお酒で一日の疲れを癒したのでしょう。

やがてパニオロ達も帰国する時が来て、
ハワイの弟子達に置き土産としてギターを残して帰って行きます。
牛の扱いを教わっていても、ギターの弾き方を教わっていなかったハワイのパニオロ達は、
生まれ持った南太平洋独特のハーモニー感覚で、
それぞれにオリジナルのチューニングを編み出して行きました。
それが『 Slack Key Guitarの始まり 』と言うことです。
なので、チューニングは一つではなく、
弾く人や歌うキーに合わせて無数にあるのです。

考えてみて下さい。普通、自分が努力鍛錬して楽器に合わせる所を、
ハワイでは自分はそのまま、ありのままで、
楽器を自分に合わせてしまうんですね!
無理はしないんです。
素晴らしく楽天的で、でも合理的な国民性ですね。
ちなみに、傍に置いたSlack Key Guitarに偶然ナイフが滑り落ちてチュルーンと鳴って、
それがスティールギターの誕生と言われています。

Slack Key Guitarのサプリメント的効果

移民国家であるハワイは
音楽でももちろん各国の文化を受け止めて
今も変化し続けています。
その海や、山や、風の様な、
大らかでお気楽なハワイ音楽に出会って、
それまで音楽に対して凝り固まっていた考えから解放されて
人生楽になった人も少なくないはずです。
ハワイ音楽、Slack Key Guitarは、栄養がしみ込む様に
自然にカラダの中に入って来るのです。

Uncle Rayの教え

MAKALANIの先生、山内ʻAlani雄喜氏の、そのまた先生、
Ray Kaneを、生前、オアフ島のナナクリに訪ねた時の事。
Uncle Rayは言いました。

『 音楽は心から生まれるもの。聴いて、感じて、それが自然に音になって出てくる。
だから心を豊かに、テクニックじゃぁないんだよ。
Music comes from da heart .』
(詳しいエピソードはブログ 『 Uncle Rayとの思い出 』をご覧下さい)
同じ事を、Slack Key Guitarのレジェンド、Gabby Pahinuiの息子さん、
Martin Pahinuiからも教えて頂きました。

Slack Key Guitarの  ” ココロ ”

Slack Key Guitarの一番の醍醐味は、音と音の隙間、
音符と音符の空間に潜んでいるのだと感じます。
そして、”ココロ” が “音” になり、” うた ” になります。
自分の” ココロ”を表現するのに 上手も下手もないですよね。
その ” ココロ ” を、ワークショップやライブを通して、
少しでもMAKALANIなりに伝えて行かれたら…と思っています。

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